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ラチエン通りから海へ。エボシ岩が彼方に。 |
呼べばすぐに逢える、そんな静謐さが漂っていた。
歌詞に謳われたシスターのモデルは、今も近辺でご健在らしい。
ゆっくり歩いてみたが、
海に向かう、あるいは海から戻る幾人かと、すれ違った程度である。むろん、海に、といっても漁師系ではない。
この地に生活する人々にとっては、これが日常の光景なのだろう。
海への密着度の高さにちょっとしたカルチャーショックを受けた。
そして、
さらに海に向かって進むと、
右手の奥まったところに、昨日書いた、どうしても見たかった3つ目の目的地があらわれた。
開高健記念館
エッセイ、ルポ、コピー、人生相談、冒険、そして本業の小説。
私が10代の頃にとりつかれた文豪である。奇しくも数日前から「オーパ展」なる特別展示がされているという。自宅をほぼそのままに保存し、資料を展示しているらしく、それだけでマニアにはたまらない。さっそく中に入ってみる。
それだけで、すでに文豪の気配がする。
それだけで、ワクワクする。
シマジはいないのか?数多の肉筆原稿を目にし、ちょっとクラクラする。
この語彙力に圧倒され続けて、翻弄され続けて、
俺は、ここまできました。
お逢いできて光栄です。
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貴重な資料の数々が眠っています。悠々として急げ! |
原稿、メモ、釣り竿、ワイン、愛用品の数々。
「あのときのあれがこれか!」
「これがあのときのあれか!」(意味不明だな)
目の前の貴重な資料が呼び水となって、読み漁った頃の、その当時の自分の姿までがよみがえる。時間を忘れてしう、ウットリするような体験だった。館員(学芸員さんか?)との作品にまつわる会話も楽しかった。井伏さんと開高さんのエピソードは、俺のほうがよく知ってたのは、ちょっとエヘン、ってなった。
このブログを目にする機会がないのは分かっているが、親切に対応いただいた館員の方にこの場を借りてお礼申し上げる。オーパ!
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