2013年1月7日月曜日

おめでとさん

遅ればせながら新年があけて、はじめての更新である。
明けましておめでとうございます。

暦の関係から12月29日~1月6日まで9連休となるはずだったが、結局、4日にはどうでもいいような仕事があったので、完全な9連休ではなかった。それでも、ダラダラとゆっくりさせてもらった。

大型連休であっても、どこかに旅に出るには料金が高すぎる時期であるし、それがためではないけれど、これといって遠くへ行きたい気持ちにもならず、連休中はすぐに実家に戻り、書店で5冊ほどの書籍を購入し、読みふける日々を送った。

チョイスした作品は、なかなかの力作ぞろいであったが、精神面には悪い影響を与えたようで、今でも鬱々とした日々が続いている。これならば、どこかへフライオンすればよかったかもしれない、とも思う。

プチ鬱の緒端は、なんとなくわかっている。
5冊の書籍を購入した際、結局、立ち読みで済ませたのだが「僕の死に方 エンディングダイアリー500日」(金子哲雄著)を何気に手にとってしまったのだ。これが、失敗。本来なら購入すべき書籍だった。では、なぜ買わなかったのか?それは、その場で吸い寄せられるように一気に読み切ってしまったからだ。俺にも似たような闘病経験があるので、手元に置くのが怖かったというのもあるが、買って読めばよかった。

金子氏は、ガンの一種である肺カルチノイドという治療が困難な病を発症し、昨年10月に逝去されている。生前の活躍はほとんど存じない(そのころ私の部屋には地デジ対応のテレビがなかった)が、舌足らずの面白い喋り方をする、明るいキャラクターの経済評論家系のタレント?であったと記憶する。氏の死後に上梓された闘病記が、この書籍であり、ジワジワと死が迫っていることへの恐怖や戸惑い、抗いが克明に書かれていて、文体云々ではなく、頁を進める手が止まらなくなった。

そのときは、重くても明るい、不思議な読後感であったが、しばらくしてから思いがけず再度ズシンと重いものだけがきた。奥様の手記が併せて載せられていたが、それによると奥様は、おそらく最期の夜になると覚悟して自宅のベッドで就寝した金子氏の傍らで、呼吸が荒くなりやがて止まる(つまり死ぬ)までを静かに看取る、という体験をされたようだ。

さすがに、そんな経験はしたことがない私が、なぜズシンときたのかは、よくわからない。しいて言うなら哀しみが伝わってきたからか?蔵書にならない、悪意のない立ち読みであったが、心を揺さぶられた書籍としては昨年の第1位といってもいい作品であった。手にとったタイミングもアジャストしたのだろう。

沈んでいても、年末のガキ使24時では長州、天龍の登場で腹がよじれるほど大笑いしたし、こうやって書き出す力も残っているようだ。今年も気まぐれではあるが、何事が書き付けていく。どうぞよろしくお願いします。

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