2013年2月5日火曜日

5年・青

またも「5年の青」である。

ちょっと前の平日、休暇を取って運転免許の更新に行ってきた。免許を取得して約20年、何度目の更新になるのだろう?割返すと4、5回目か?そんなになるのか?大事なことなんだろうが、意外と覚えちゃいないもんだな。

そういえば約半年前、まったくノーマークの場所で無念の速度違反をおこしてしまい、親のインパチ18,000円を召し上げられた。ここ2回、免許の更新が近づくと、私はこのような召し上げ劇を繰り返しており、今回もわずかの差でゴールド免許には届かなかった。もう一生、私はゴールド免許はもらえないのか?時期を狙ってのネズミ取り(私からはそう見えてる)、おそるべしだ。

送られてきた案内ハガキで一般講習1時間のスケジュールを確認し、警察署の中にある免許更新センターに出向く。3500円くらいの印紙を買い、申請書に貼り、所定の事項を記載する。更新の同志は約30名。なんとなく、お上に従順にしなければ面倒なことになる、という気持ちにかられ、殊更無口になる。なぜだかわからぬが、全く慣れない未知のエリアに丸腰で来てしまった、悪いことしていないが、警察怖い、って意識が温泉掘削のごとく湧いてくる。不思議な心理だ。ケイサツコワイ。

そして、ここがスゴイと感じたのだが、「警察怖い」の意識が抜けないうちに、明らかに警察関係の天下り団体と思われる「なんだか安全協会」(名称は忘れた)の勧誘を受けたのだ。狙っているかどうかはわからぬが、これが絶妙のタイミングなのだ。

協会のサービス内容を聴けば、「何かと便利だ(よくわからんけど)」という甘言が返ってくる。
ここはちょっと考えたフリの重厚な演技をかまして、みごとに拒否する。はじめから加入する意思などはない。しかし、警察怖いって意識が抜けない刹那、甘言で加入を促すテク、警察官僚OBたちの知恵、さすがなりだ(私の誇大妄想か?)。そののち、免許用の写真を撮影され、やや待って、別室に誘導され1時間の一般講習を受講する。

ここで思いだしたことがある。
5年前もそうだった!

この受講室、机と椅子の間隔が、異様に狭いのだ。小学生かよ!ってくらい。

もう、大人の男の骨格ならばギュウギュウになること間違いなしのスペースなのだ。
特に冬は厚着である。生まれ月が夏の人ならば気にならないのかもしれないが、われわれ30名は、みな圧倒的な冬生まれである。ダウンのフカフカがペラペラになるほど押し込んで、太ももをぶつけつつ着席する。見ず知らずのオジさんたちに挟まれて、手持ちぶたさのため、何となくテキストをめくる。

やがて講師がやってきて、淀みない説明を加えていく。この方も警察OBなんだろうが、テキスト、ポイントビューアーの使い方が熟達してして、感心する。めくれと指示するページ数に誤りがない。口調も極めてなめらかだ。まるで人間テープレコーダーのような感じ。聞かせどころ、声の張り、この方なりの工夫がうかがえる。変なところに感心していたら、あっという間に1時間が過ぎた。

受け取った新しい「5年の青」は、いつもより優しい顔に写っていた。
なぜなのかは、まったくわからない。

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