こちらは風雲急を要する事態であって、すなわち一意専心コトに当たるしかないのだが、
扉のむこうで、
息子がキャーキャー言い、
家人が強い口調でダメよ!と言っているのが、うっすら聞こえていた。
数分後、大事を成し、ホッとして部屋に戻ると、呆然とした表情の二人が布団の上に座り、一点を見つめている。
その視線の先には、
俺のメガネの右側のツルが、異様な角度に曲がって、転がっていた。
事情を察して、手に取ると、
ツルは、こちらの不安を見透かしたように、俺の手の中で、ポキリと折れた。
翌日
フレーム替え、一万円也。
思い出が一つ増えたと思うようにする。
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