ようやく落ち着いたので、過日の息子のアクシデントを記録しておく。
4月26日火曜日、俺がかかえていた前日までの大きな仕事がようやく終わり、そろそろ帰るか、というタイミングで、家人が取り乱して電話をかけてきた。ここ2日くらい原因不明の高熱が続いていた息子が、いきなり痙攣を起こし、一瞬気を失ったというのだ。家人はあわてて119番をしたという。とにかく取り乱している。まずは君が落ち着きなさい。
俺も急いで家に駆けつけると、時を同じくしてサイレンを鳴らして別方向から救急車もシンクロして到着した。オタオタした家人と、抱きかかえられてグッタリした息子が玄関から出てきた。俺は家に入ることなく、そのまま一緒に救急車に乗り込んで、救急隊員と一緒に家人の説明を聴く。ところがパニックで、要領を得ない。
替わりに俺がここ数日の息子の様子を隊員に説明する。
23日の土曜に39度の熱が出て病院に行き、あらゆる検査をしたが原因不明といわれた。
24日の日曜には熱が下がって、家の中で元気にしていた。
25日の月曜も元気だったので保育園に連れて行ったが、17時頃に発熱したとの連絡を受けて、夜間病院に連れて行った。検査結果は、やはり原因不明だった。
以降、さきほどまで熱が下がらず、座薬を差して対処していた(らしい)。
息子はずっと苦しそうにウーウーと呻っている。身体を硬直させて、視点が定まらない。そのうち、隊員が、酸素が足りない、などと言いはじめて、小さい顔にマスクなんかをつけ、見るからに大仰なことになってきた。隊員は俺らを安心させるためか、大丈夫ですが念のため、なんて軽く言ってるけど、そんなの見せられたら、こっちもアセるって。救急車は、どこかに無線で連絡を入れながら受け入れ先の病院を探し、サイレンを鳴らして走り、20分くらいかっ飛ばして、病院に到着した。外は見えなかったが、相当数の交差点を、赤信号でぶっちぎったものと思われる。
静かな診察室で、息子も家人も落ち着きを取り戻し、息子はようやく視点も定まるようになってきた。医師は状況を念入りに確認し、こののち検査をいくつかしたのち、判断することにしましょう、と言った。まあ、的確な状況判断だろう。もう、お任せするしかない。
泣きわめく検査をされた20分後、息子はアデノウィルスにキッチリ罹っているとの診断を受けた。ただし特効薬はなく、通常であれば5日程度高熱が続くという。熱が上がりすぎたら、座薬の解熱剤で対処し、つらいけど見守ることしかできないのだという。痙攣したのは、熱性痙攣というやつで、初見ではアセって当たり前だが、そんなに怖いものではないとの説明も受けた。要は、よく観察して経過を見守ることが肝要のようだ。とりあえず、原因がわかってよかった。
それと併せて、23日にも25日にも病院で検査してるんだぞ、と柔らかく投げかけてみたが、この種の発熱は、罹患直後に検査しても陰性となることが多く、すでに25日には罹っていたのだろうけど、出なかったんじゃないか?という見立てだった。(23日に発熱は、別の原因なのでは?とのことだった。じゃあ何だったのだろう?)
とにかく、あれから2週間ほどが経過した。
おかげさまで、息子は完全に回復し、以前にも増してイタズラ泣き虫坊主になった。
健康は、本当にありがたい。
それにしても、おそるべし、アデノウィルス。
皆さまも十分にご留意のほど。